国産間伐材ワリバシ、ネットで販売開始

天然木の香りと心地よい感触が評判の国産間伐材ワリバシ

日本の森を再生するため、「日本の箸を『和RE 箸(ワリバシ)』に」というスローガンを掲げるワリバシカンパニー(岐阜県高山市)が、8月4日「ハシの日」に、国産割り箸のEC(電子商取引)販売を開始した。

輸入割り箸や、洗浄と定期的な交換が必要な樹脂箸よりも環境負荷の低い箸として、ワリバシカンパニーは、国産間伐材の無垢の割り箸の普及を図っている。さらに環境負荷を減らす工夫として、使用後に家畜の寝床、野菜の肥料として段階的に活用し、最後は土に返すことを目指している。

間伐材は、利用されず山に捨てられることも多い。この未利用資源を商品化する試みは、日本の森林の再生につながる。同社の割り箸は、一般社団法人more trees(モア・トゥリーズ、東京都渋谷区)によって適正に整備された森林のスギやヒノキの間伐材でできている。手ごろな価格に抑えることを優先し、当初1膳ごとに入れていた「more trees」の焼き印を今は省略しているが、材の出所は確かだ。その証拠に木の産地を箸袋に記している。

割り箸の相場は、中国産が1膳1円、日本産が同5~10円程度。同社で最も安価な「箸袋なし5000膳」なら同2.5円で、国産品としては高くない。同社の販売サイトでは、箸袋の有無を選び、それぞれ1000膳まで100膳単位で注文できる。2500膳、5000膳の大口注文にも応じる。代引き手数料はかかるが、送料は無料だ(沖縄のみ有料)。

同社広報の松本剛氏は「遠方や小口の問い合わせに、これまでは対応しきれなかった。より多くの方にワリバシを届けるための窓口として、ネット販売を開始した」と語る。

販売先は、個人をはじめ、学生・社員食堂、居酒屋やレストランなど。飲食店チェーンからの万単位の注文にも対応できるように、秋からは大量生産ラインを本格稼働する予定だ。(オルタナ編集部=瀬戸内千代)

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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