
東日本大震災後に政府の指示で各電力会社が行った、原発施設周辺の断層の再調査の結果、東京電力福島第一・第二原発の周辺に活断層の疑いのある断層が計5つあることが、東京電力が8月30日までに原子力安全・保安院に行った報告で明らかとなっている。
報告によればいずれの断層による地震でも、原子炉の耐震設計における基準地震動を上回ることはないとしているが、東京電力ではボーリングなどによりさらに詳しく調査する方針。
東日本大震災ではマグニチュード9規模の地震が発生したが、東北沿岸では同程度の地震が起きる可能性は低いとされてきた経緯がある。政府や電力会社の想定を上回る地震にどう備えるのかが今後も問われそうだ。また、福島第一原発5・6号機のメンテナンスが完了し、いつでも再稼働できるとの一部報道について東京電力広報部は「タービン建屋に水がたまっており、現在も復旧作業中」と答えた。(オルタナ編集部=斉藤円華)2011年9月1日