日産リーフのタクシーで京都見物――観光スポットで特典も

高速タクシー社のリーフタクシー

多くの観光客がタクシーやレンタカーを使う京都では、エコカー普及に力を入れている。

京都府は、100以上の企業・団体から成る「京都府次世代自動車パートナーシップ倶楽部」を組織して、充電器の設置など基盤整備を進めている。

観光客向けには、2010年6月から「京都EV・PHV物語」を展開。EV(電気自動車)やPHV(プラグインハイブリッド車)のタクシー・レンタカー利用者は、観光スポットで特典を得られる。

2012年1月末には、環境省のEVタクシー運行最適化システム「EVOTシステム」の実証実験が、大阪と同時にスタートした。利用者は、スマートフォンなどで京都8社のEVタクシーの位置を調べて呼び出すことができる。

2月1日からは、京都府タクシー協会(社団法人京都乗用自動車協会)らが、NHK大河ドラマ「平清盛」ゆかりの地をEVやPHVの定額タクシーで巡るプランを発売した。定額タクシーは通常のメーター料金よりも格安で、渋滞や回り道で加算される心配もない。

同協会EVワーキンググループのリーダーを務める松田有司氏は、高速タクシー(京都市伏見区)の社長。同社は、各種エコカーを積極的に導入してきた。EVでは日産リーフを2台所有している。利用は1台につき大人4人まで、料金は通常の小型タクシーと同額だ。

京都府発行の電気自動車証明書

同社は1月末から、トラン(東京・新宿)が運営する定額タクシー予約サイト「らくらくタクシー」でもリーフ指定の予約を受け付けている。

ただし、航続距離が約100キロメートルと限られるため、5000円を超える遠距離では指定できない。

利用例として、JR京都駅から隣の宇治市にある世界遺産の平等院までは定額3120円でリーフを予約可。平等院は「京都EV・PHV物語」に参加しており、特典としてポストカード2枚組を用意している。

リーフタクシーで行った場合は、運転手が入り口で京都府発行の電気自動車証明書を提示して、利用者が特典を受け取る。

2012年の「京都EV・PHV物語」には、28カ所の寺院・神社と8カ所の観光・体験施設、14カ所の食事施設が参加して、それぞれ記念品や割引などを提供している。(オルタナ編集部=瀬戸内千代)

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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