政府国家戦略室は28日、将来のエネルギー政策をめぐる国民的議論について検証する3回目の会合を開いた。この中で政府は、ニコニコ動画が7月下旬から8月上旬にかけて実施したアンケート調査を引用して「10―20代では原発維持が3割強から4割弱との結果もある」との文言を盛り込んだ総括案を示した。
ニコニコ動画の調査結果によれば、今後の原発政策についてたずねる質問で「安全性の向上を図り、原発を減らす必要はない」と答えた人が10代以下で36.7%、20代で33.8%に達している。同日の会合でも、出席した委員が「討論型世論調査でも、傾向として20代に原発維持シナリオを支持する意見が高めに出ている」と説明した。
ちなみにニコニコ動画の調査では、自分の住む町に原発が建設されることになった場合の意見をたずねる質問も設けられた。「賛成する」と答えた人の割合は10代が最も低く12.4%、次いで20代が13.8%にとどまったが、こちらの結果は総括案には反映されていない。(オルタナ編集部=斉藤円華)2012年8月30日