西武信金のソーシャルインパクト投資、地域課題解決型に重点

記事のポイント


  1. 西武信用金庫は昨年、3億円のソーシャルインパクト投資枠を設けた
  2. 地域を支える信用金庫として、地域課題解決型のスタートアップを支援する
  3. 投資枠を設けてから約半年で、すでに2社への投資が実行済みだ

西武信用金庫(東京・中野)は昨年、3億円のソーシャルインパクト投資枠を新設した。地域を支える信用金庫として、地域の課題解決に資するスタートアップへの支援に力を入れる。投資枠新設から約半年で、すでに2社のスタートアップへの投資が実行済みだ。(オルタナ編集部=辻陽一郎)

西部信用金庫はソーシャルインパクト投資枠を新設した

西武信用金庫は2025年5月、社会課題の解決に取り組むスタートアップ企業を支援するため、「企業投資4号ファンド」内に、3億円の「ソーシャルインパクト枠」を設置した。発表後まもなく、シェアモビリティ事業などを手がけるスタートアップ企業2社への投資を実行している。

新規株式公開(IPO)にこだわらずに、社会課題の解決を重視するスタートアップ企業は、資金調達の選択肢が限られる場合が少なくない。西武信金のソーシャルインパクト投資は、経済的リターンのみを追求するのではなく、地域を支える信用金庫として、営業エリア内の地域課題に向き合う社会起業家を投資という形で支えることを目的としている。

西武信用金庫地域協創部の佐藤陽介部長は、「人口減少によって税収が減り、公的サービスが縮小すれば、そこからこぼれ落ちてしまう人も出てくる。誰一人取り残されない社会を実現するため、地域の社会課題を解決しようとする人たちを応援したい」と話す。

今回投資が決まったのは、シェアモビリティ事業を展開する企業と、次世代リーダー育成を目的とした教育プログラム開発企業の2社。複数の応募から投資先を選定するにあたっては、インパクト指標に加え、「連携」の可能性を重視した。

投資先の1社は、シェアモビリティ事業を展開し、交通網が十分でない地域におけるラストワンマイルの移動手段を提供する。自転車利用による高齢者の健康寿命延伸といった社会的効果も見込んでいる。その上で、土地活用における地域内での連携も視野に入れている。

地域の信用金庫として地域全体を豊かにするため、その土地の課題に向き合う企業を支援することは「当たり前の役割」だという。今後も、地域に根差して社会課題の解決に取り組む企業への投資を継続していく予定だ。

辻 陽一郎

辻 陽一郎

慶應義塾大学卒業。ヤフー入社。その後独立。広報・マーケティングを専門に中小企業・NPOの支援を行う。2014年からライターとしても活動。2015年に「NPONews」を立ち上げ、NPOの情報発信をサポート。

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キーワード: #サステナビリティ

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