[CSR]サイバーエージェントと日本財団が「ママ総研」

ママ総研のトップページ
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日本財団は今年1月、サイバーエージェントが運営するママ向け情報サイト「Ameba mama(アメーバママ)」と共同で、ネット上のシンクタンク「ママ総研」を開設した。「ママ総研」は育児中の女性のリアルな声を集めて課題解決策を提案する提言型サイト。日本財団のこれまでの支援活動ノウハウや実績と、3000万人を超える利用者を有する「Ameba」を運営するサイバーエージェントが連携したプロジェクトだ。(フリーライター・今一生)

サイバーエージェントでは、インターネットによるアンケート調査や、ママや専門家への聞き取り調査を実施。「仕事と夢」「育児環境」「ココロとカラダ」「妊娠・出産」などママと社会が抱えている多様な課題を明らかにし、課題解決策を提案する。

すでに運用5カ月が過ぎ、この取り組みにどんな成果があったのか。

ママ総研では、日本財団が推進する「ママの笑顔を増やすプロジェクト」(ママプロ)のポストツリープロジェクトのウェブ版をリリース。これまでリアルのイベントでしか集めていなかったみんなの「困った、あったらいいな」を時間も文字数制限も関係なくブログに書いて投稿でき、他のママたちが書いたブログを見ることもできるようにした。

サイバーエージェントの社員でママ総研のプロデューサを務める秋田のぞみさんによると、「4月末時点で合計約3400件のブログ記事が投稿されています」という。

「ウェブ版で特徴的なのは、自分が思う『困った、あったらいいな』に関して自分なりの回答も一緒に書いてくれることが多いという点。ママブロガーに一番共感されているのは、『困った、あったらいいな』を発信しやすい点で、ママどうしのコミュニケーションも生まれています」

ママ総研では、「困った、あったらいいな」を「カラダ&ココロ」「妊娠&出産」「育児環境」「地域&行政」「仕事&夢」「生活いろいろ」の6分類で投稿できるため、自分の関心事の困りごとの解決策にたどりつきやすい。

「ママプロでワークショップやママカレッジなどリアルのイベントがすでに開催されており、『子ども×未来の家族を考える』というテーマでワークショップも実施しました。今後もママの声を聞いて問題を解決できるようイベントやワークショップを開催していく予定で、ウェブサイトとの連動も行っていきます。また、ママ総研フェローと呼ばれる専門家のネットワークをつくる予定です」

「ママたちが望んでいることの一つに社会とのかかわりがあると思っているので、積極的にやりたいと思っているのが、弊社のママ向けサービスに対する意見やネタだしなど直接会って声を聞くことです。ママの愛用する商品やサービスを扱う企業の企画や開発にもママたちの声を反映できるよう、取り組んでいきたいです」

面と向かっては言いにくいことも、ネット上なら言える。育児中のママからの率直な意見によって、子育て環境が改善できる商品・サービスが生まれることを期待したい。

◆ママ総研
http://blog.mamas.ameba.jp/event/soken/collaboration

editor

オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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