極東ロシアのトラ保護活動ーー空から草食動物の調査

トラやヒョウの保護に欠かせない調査

草食動物の個体数調査については、2015年のシベリアトラの総個体数調査の折にも、同時に行なわれました。

2015年に実施されたシベリアトラの総個体数調査の様子。
この際、同時に草食動物の個体数調査も行なわれました。

しかし、調査員が自ら足で山野を跋渉して、足跡などを収集したこの時の調査では、分布や個体数についての大まかな傾向しか掴めませんでした。

その点について、元WWFロシアのスタッフで、現在アムールトラセンターの代表を務めるセルゲイ・アラミレフ所長は、次のように指摘しています。

「今回の調査では、前回のトラ調査の時のデータの不足を補完する結果が得られると思います。ヘリコプターを使えば、きわめて簡単に素早く、動物の姿を観察することができるからです。

歩きでは60日かかる調査が、ヘリコプターであれば4、5日で、60カ所もの区画を回ることができるのですから」

また、この調査には、周辺地域の3つの狩猟会も協力しています。 これらの狩猟会では、過去15年にわたり、この地域の近くの草食動物の狩猟管理と、野生動物にとって大きな脅威である密猟の防止活動に力を入れてきました。

一連の協力に基づいた、この調査について、WWFロシア・アムール支部の野生生物プログラム・コーディネーターを務めるパヴェル・フォメンコは、次のように話しています。

WWFロシア・アムール支部 野生生物プログラム・コーディネーター
パヴェル・フォメンコ

「7年前の調査では、たくさんの草食動物の生息が確認されました。これは保全活動にあたる保護区のレンジャーと、ロシア沿海地方の野生生物・狩猟管理局が活動の上で残した大きな成果だと言えるでしょう。

今回の調査でも前回と同様、シベリアトラと狩猟ライセンスを持った猟師たちが、十分に共存できるくらいの草食動物が、空から確認できることを期待しています」

調査の結果は現在分析されており、最終的にまとめられたデータが、今後の保護活動に役立てられることが期待されます。

日本からも取り組みの支援を

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WWF ジャパン
WWFは約100カ国で活動している環境保全団体です。その一翼を担うWWFジャパンは、1971年、世界で16番目のWWFとして東京で設立されました。WWFジャパンは、自然の中に人間が存在するという自然観を取り入れ、日本国内および日本が関係している国際的な問題に取り組みます。

2017年3月5日(日)15:06

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