被災地のニーズとどう向き合うか、岩手県で議論

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東日本大震災支援全国ネットワーク(以下JCN)は11月7~8日、「JCNツアー2018『答えは東北にある.』」を岩手県で開いた。被災地のニーズに対して具体的な関わり方を見出すために、現地の団体との対話、交流、現場視察を行った。報告する。(オルタナ総研スペシャリスト=室井 孝之)

説明する岩手県NPO法人おはなしころりん理事長の江刺由紀子氏

JCNは、東日本大震災における被災者、避難者への支援活動に関わる団体(NPO、NGO、企業、ボランティアグループなど)で形成される612団体が参加する全国規模の連絡組織である。

代表世話人は、栗田暢之氏(認定NPO法人レスキューストックヤード)、山崎美貴子氏(東京災害ボランティアネットワーク)が務めている。NPO法人では、陸前たがだ八起プロジェクト(陸前高田市、代表理事蒲生哲氏)、故郷ナインタウン(登米市、事務局長伊藤寿郎氏)、しんぐるまざあず・ふぉーらむ・福島(郡山市、理事長遠野馨氏)などが参加している。

ツアーは、「心の復興」やコミュニティー形成の促進を支援する復興庁被災者支援コーディネート事業として、開催された。

同ツアーでは、いわて連携復興センターのコーディネートにより、主体的に社会参加する若者育成に取り組むNPO法人みやっこベース(宮古市、事務局長早川輝氏)、地域コミュニティーの維持を目指す一般社団法人げーぐり(山田町、代表竜泉寺住職)、宿泊型研修を提案する一般社団法人おらが大槌夢広場(大槌町、代表理事神谷未生氏)、読み聞かせおはなし会を主催するNPO法人おはなしころりん(大船渡市、理事長江刺由紀子氏)、商業施設を運営する株式会社キャッセン大船渡(取締役臂徹氏)、まちづくりを担うNPO法人おおふなと市民活動センター(理事長木下雄太氏)から、活動内容の説明を聞き意見交換を行った。

キャッセン大船渡は、大船渡駅周辺の市有地を商業機能として再生した官民連携のまちづくりにより誕生した。「キャッセン」とは気仙地方の言葉で「いらっしゃい」の意味だと言う。

臂徹取締役は、まちづくりや都市開発・建築の知見・経験を評価され、大船渡駅周辺地区タウンマネジャーを兼ねている。「100年後の大船渡人に引き継ぐマチ」として更新しやすいしつらえの街を作った。カチッと作らず、他の機能に再生する事、店舗閉店という縮小にも対応できる街という設計思想だ。

今、被災された方々は、自主再建の自宅や、復興公営住宅にお住まいである。応急仮設では、「隣の音が聞こえる」と不満があったが、復興公営住宅では、「隣の音が聞こえなくて不安だ。」との声があると言う。終の棲み家の復興公営住宅に入ったら、急に無気力、ひきこもりになったとも聞く。被災地の課題は、形を変えて続く。

2018年11月22日(木)14:24

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