ホワイト物流、家電・食品業界など277社が賛同

■納品先企業をも巻き込む

その1社が雪印メグミルクだ。10月3日、「ホワイト物流」推進運動の趣旨に賛同し、「自主行動宣言」を事務局に提出した。

雪印メグミルクは、荷主の立場から「事業活動に必要な持続的物流を確保するためには、業界の商慣行や当社の業務プロセス見直しによる生産性の向上が必要と考えている。これらの対応と並行し、社会的責任の遂行という意味からも、ホワイト物流という運動を推進していくべき」という。

しかし、その一方で、「ホワイト物流を推進していく過程では、荷主企業だけではどうしても解決できない問題があることも認識しており、それらの問題に対しては、納品先企業のご理解とご協力を仰ぎながら進めていきたい」と納品先企業との連携を訴えている。

同社は、より「ホワイト」な物流への自主的な取組みとして、1.物流の改善提案と協力、2.パレットの活用、3.リードタイム(発注から納品までに要する時間)の延長、4.異常気象時などの運行の中止・中断などを挙げている。

トラック輸送が深刻な運転手不足の中で、物流事業者だけでなく荷主企業、納品先企業を巻き込んだ構造的改革・改善が、ようやく進み始めた。

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高馬 卓史

1964年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。総合情報誌『選択』編集長を経て、独立。現在は、CSR、ソーシャルビジネス、コミュニティ・デザインなどをフォロー中。執筆記事一覧

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