書評『企業家に学ぶESG経営』(長谷川直哉編著)

■『企業家に学ぶESG経営―不連続な社会を生き抜く経営構想力―』(長谷川直哉編著、文眞堂)

『企業家に学ぶESG経営―不連続な社会を生き抜く経営構想力―』(長谷川直哉編著、文眞堂)

読みながら、都留重人先生の日本経済論の講義を思い出した。明治維新の改革、富国強兵下の帝国主義的発展、敗戦後の復興と高度成長という問題性(光と影を伴う発展)を持つ日本の3つの時期、日本経済発展の立役者である渋沢栄一と岩崎弥太郎の足跡。書斎の本棚のずっと奥の方にしまっておいた講義ノートを引っ張り出して片手に置き読んだ。

本書は、経営史、企業家史、あるいは産業史と呼ばれるジャンルの本だ。法政大学イノベーション・マネジメント研究センター主催の公開講座の講義を編集したもの。

取り上げるのは、鈴木馬左也(住友合資)、内田鐵衛(コロナ)、三好武夫(安田火災海上保険)、鈴木良作(足利銀行)、平生釟三郎(甲南学園・東京海上火災保険)、根津嘉一郎(武蔵学園・東武鉄道)、北川實夫(北川工業高等学校・北川鉄工所)、星一(星薬科大学・星製薬)。いずれも名が知れた企業の創始者、もしくは中興の祖だ。

遠い昔の講義でスポットが当たった人物とは違えども、彼らがもがき苦しみ成功する、人によってはその果ての斜陽の道筋が、この3つの時期のいずれか、あるいは、これらを通した時期に重なる。

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2020年4月1日(水)16:12

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