米国、週間コロナ感染者が記録的な50万人に

トランプ政権が第1期政権の科学成果としてコロナの感染拡大を終わらせたと発表するなか、米国のコロナ感染者数が1週間で50万人を上回ったことが分かった。米国で最初のコロナ感染者が発見されてから50万人に達するまで約3カ月かかったことを考えると、感染拡大のスピードが格段に上がっている。米ニューヨーク・タイムズが報じた。(オルタナ編集部=三宅千鶴、吉田広子)

米大統領選を前にトランプ大統領は「コロナ感染拡大を制した」とアピールし、2021年1月までにワクチンを準備することを宣言している。一方で、ワクチンの効果や安全性を確認するプロセスについて製薬会社や州知事などから疑問の声が挙がっている。

ニューヨーク・タイムズによると、米ファイザーの幹部でさえ、米国選挙前にワクチンの(治験)結果が出ることに対して否定的だ。

カリフォルニア州Gニューソン知事は、米政府が認可したワクチンを、州独自で収集した専門家の集団で再検証するとしている。ワシントン州、オレゴン州、ネバダ州もこの導入計画に賛同する。シカゴでは、一カ月前に比べてコロナ関連の病院患者数が倍以上に増え、死者数も記録を更新しているという。

トランプ大統領がワクチンを政治の票獲得の道具にしようとアピールするほど、科学的結果や感染スピードは、その根拠を根底から揺るがしているようだ。

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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