富士通、長野工場で地中熱を利用――CO2を年間120t削減

地中熱採熱システムの仕組み(富士通広報資料から引用)

富士通は4日、1月上旬から同社の長野工場で地中熱の利用を始めると発表した。地中30メートルの深さまで採熱装置を埋設し、ヒートポンプで熱を汲み上げて製造した温水を空調に利用する。地中熱の利用は同社グループでは初めてで、年間約120トンのCO2を削減できるという。

今回導入する「地中熱採熱システム」は、地中の熱を集める採熱管を31本埋設して地中熱交換器とし、ここから得られた熱で製造した温水を24時間稼働するクリーンルームなどの空調に使う仕組み。富士通では今後、同システムのグループ拠点への導入拡大を検討するという。

温度変化の激しい大気中と違い、地中の温度は年間を通して安定している。このため採熱装置とヒートポンプを組み合わせて住宅やビルなどの冷暖房に地中熱を利用するシステムが実用化されているが、欧米と比較して日本は導入が遅れているとされる。(オルタナ編集部=斉藤円華)2012年1月5日

富士通 プレスリリース

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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