■「大事やステキを伝えたい」
東電原発事故をめぐる報道などを通じてマスメディアの姿勢に疑問を感じていたふくしま氏は、独立系ニュースメディア「OurPlanet-TV(アワープラネット・ティービー)」の映像制作ワークショップに参加しつつ、デモ割店舗を取材。ふくしま氏が構えるカメラの前で、雑貨店兼カフェを営む60代の店主は「学生運動で社会を変えられなかった。デモ割は再チャレンジだ」と思いを語った。また、阿佐ヶ谷のカフェ「イネル」の店員は「デモ割をきっかけに、店でいろいろな人が交流するようになった」と話した。
「デモ割の店を何度も利用してきたが、取材を通して『こんな風に考えていたのか』と新たな発見がたくさんあった」とふくしま氏。ワークショップを通じて映像制作の仲間と出会えたことも収穫という。「これからも自分が大事だと思うこと、素敵だと思うことを、ビデオカメラを通して伝えたい」と次の作品制作に意欲を見せる。
「“デモ割”うまれたよ」ほか短編ドキュメンタリー6作品の上映会「耳をすませば、『私』が伝えるビデオ上映会~311後に溢れ出た市民のビデオ」は18:40開場、19:00開演。参加費は1ドリンク付きで1000円。問い合わせはアワープラネット・ティービー(03-3296-2720)へ。(オルタナ編集部=斉藤円華)