そこで水落さんは、伊勢銀座新道商店街にある3階建ての空き店舗を借り、伊勢市に移住。「ユメビトハウス」の開業準備をしてきた。
「商店街は高齢化や後継者不足に悩んでいますが、強い人間関係が残っています。僕自身もIターン者。地方で活躍の場を得たい若者たちと地域のつなぎ手としてIターンを促進し、伊勢を元気にしていきたい」(水落さん)
4月20日に行われたオープン記念イベントでは、ゲストとして高橋千秋参議院議員や伊勢市の鈴木健一市長、全国若手市議会議員の会第13代会長(現顧問)で愛知県稲沢市議会議員の野々部尚昭氏らが駆けつけ、地元の建設会社やラーメン屋などの社長ら市民約20人が集まった。
4月26日には、1階のラウンジを活用して「ユメビト寄席」として落語家による落語会を開催。今後はこのフロアでトークライブなどのイベントを催し、2階を宿泊客スペース、3階を水落さんの事務所やコモンスペース(旅人や地元の人が自由に交流できるスペース)として使う予定だ。5月末までは1泊1980円で利用できる。
地元の伊勢神宮では今年、20年に一度の式年遷宮があり、観光客増が見込める。この勢いに乗って、まちを盛り上げる若者たちが全国から集まることを期待したい。(今一生)