■ 一過性の福島支援ではなく、持続可能なビジネスに
東日本大震災で甚大な被害を受けた福島県いわき市の地域づくりやコミュニティ復興を果たすために設立されたコンソーシアム「いわきおてんとSUN企業組合」代表理事の吉田恵美子さん(56)は「被災地復興は地域の中だけで動いていては進まないことを痛感した。
この大会を通じて、他の地域や今まで接点を持たなかった他業種の方と交流し巻き込むことで福島の地域再生の取り組みが一過性ではなく、持続可能なビジネスになるようつなげていきたい」と意気込む。
大会の狙いは起業家の育成だけではない。伴走者、相互志援会や「結晶(決勝)大会」に参加する一般の観客が気付きを得る「場」にすることだ。
そこには「この場を通じてできるネットワークが企業や行政、大学というセクターの枠を超えた新たな人間関係を生み出し、地域や日本、世界の問題を解決できるイノベーションの形成につなげたい」との思いがある。
大会を主催するのは、全人格リーダー育成機関のNPO法人ISL社会イノベーションセンター(東京・千代田)。社会起業家を全国規模で発掘し育成・支援するため、2011年に「社会イノベーター公志園300人委員会」を設立した。