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大西 祥世(グローバル・コンパクト研究センター研究員)

WEPsの原則4は、企業における教育と研修において、女性の参画の拡大をもたらすプログラムを開発するとともに、女性がキャリア発展の機会を持てるようにすることがマネジメントにおいて重要である、としています。

日本の企業はこれまでも、男女の社員に研修の受講機会を均等に与えるとともに、女性がエンパワーするための研修を熱心に実施しています。

第4号でも組織改革の例として触れたように、資生堂は女性が出産後も働き続けてキャリアを継続する取り組みをいち早く導入しましたが、管理職の女性比率の向上が課題でした。そこで、2010年~2012年の「第3次男女共同参画行動計画」に「女性リーダーが恒常的に生まれる社内風土の完成」をテーマに掲げ、全社的に強力に取り組みました。

具体的には、2013年までに女性の管理職を30%にする目標を実現するため、「一人別(いちにんべつ)人材育成プログラム」を実施し、女性社員一人ひとりのキャリアプランを想定しながら研修を組んでマネジメントの能力が身に付くようにしました。その結果、女性管理職比率は2012 年に26.1%になり、大きく前進しました。

ただ、研修を受けた女性の社員が、その能力を実際に十分に発揮して社内で活躍し、企業のビジネス発展に貢献しているかどうかはなかなか見えにくい、という関係者の悩みも聞きます。

マネジメント力ある女性が、業績アップの基盤に

首都圏で介護事業を行う東電パートナーズは、女性の社員やパート従業員にマネジメントの力を付ける研修を行ったことで、業績のV 字回復に成功しました。

同社は、2008 年から、それまでは管理職への昇進に消極的であった女性社員にもマネジメントの面白さを伝えようとしたトップのリーダーシップにより、女性を対象にした、事業所のマネジメントを担当する所長に昇進するための研修を実施しました。

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