デジタルを突き抜けた、「オーガニック」な音。[三浦 光仁]

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世界最大の家電テクノロジー展示会CES (コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)が、2015年1月6日から9日にかけて米国ラスベガスで開催されます。ビデオカセットレコーダーやプラズマTVなど、1967年の第1回からこれまでに数々の発明品が発表されて来ました。このビッグショーにエムズシステムも、スピーカーメーカーとして出展します。(エムズシステム代表=三浦光仁)

このCESでは毎年、エポックメイキングな新製品が発表されます。最先端技術が競い合われる会場で、私たちエムズシステムは、現代の技術が目指している方向とはある意味で真逆の技術を提示したいと思います。

より精度の高い音、インパクトのある音を求め、情報量という数値で表わされた音質を競う進化に対して、このスピーカーはまるで「時の扉」を開くように、音楽が生まれた瞬間の空間そのものを体感することができます。

それは人間の本質が求めている音、自然な音、気持ちのよい音です。デジタルを突き抜けた、エレクトロニクスの究極の目的でもある人間が本来求めている、極めて人間的で「オーガニック」な音です。

Any sufficiently advanced technology
is indistinguishable from magic.

「十分に発達した技術は魔法と見分けがつかない」

これはサイエンス・フィクションのビック3と呼ばれたアーサー・C・クラーク(「2001年宇宙の旅」の著者)の有名な言葉です。十分に発達した技術の箇所を意訳して、最先端技術と捉えると確かに!と共感していただけると思います。

世の中に出始めたころの最先端技術は、理解不能に近く、「一体どうして?」とか、「これはなんだか怪しい?」といった評価にも晒されたりします。その後、使用範囲が広がり、頻度が高まってくるうちにとても良いもの、使いやすいもの、便利なものとしての評価が定まり、いつの間にか生活の中でスタンダードなものとして認知されるようになって行きます。

最初は魔法のように見えたインターネットも、PCも、携帯電話も、今では生活の中の「当たり前」になっています。最先端技術は魔法と見分けがつかない、というのならエムズシステムは、if indistinguishable, please listen!
「見分けがつかないのなら、聞いてみて」と応えたい、と思います。

「何でそう鳴るの?そんなふうに鳴るはずがない!」と思っている方々に一度、実際に聞いて頂きたいのです。そしてこの音の広がりが、文字通り広がって、いつかは当たり前に一家で一台、一人に一台のようなスタンダードになることを願っています。

「人は必ず快適な方を選ぶ」。これは偉人の言葉ではなく、私の持論ですが、あらゆる歴史が証言してくれていると思います。

いい音、インパクトのある音、と言うよりは「音の聞こえ方」自体が今までとは変わり、音楽が本来持っている同時性、共有性、瞬間性を楽しめます。

特定の場所に縛られて一人で訊くのではなく、瞬間的に消えていくものを共有するような、いつでもどこでもみんな一緒に音楽を聞けるという状態です。もっと自由に、音楽に包まれて、音楽を浴びながら生活をする。そんなライフスタイルにぴったりの音の広がりを感じられるはずです。

エムズシステムのスピーカーは日本においてすでに様々な場所で使われ始めています。リラックスした空間、居心地のよい環境を作りたい、いわば「空間の質」を大切に考えている人々に圧倒的なご支持を頂いています。

例えば、ラグジュアリーなホテルのスイートルーム、または日本を代表する一流百貨店の店舗スピーカーとしても採用されています。世界的なコーヒーショップや行列の出来る有名食堂、といった飲食店やバー、ラウンジ、レストランなどなど。歯科医院、ビューティサロンにも。このスピーカーの豊かな音色とその広がりを体感した人からシフトが始まっています。

2015年のCESをエレクトロニクスがどこへ向かうのか、改めて問い直す場にしてみたいと思います。

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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