GMOは農薬問題とともに、いま米国で大きな注目を集めている。そのきっかけの一つは「枯葉剤耐性の遺伝子組み換え」だ。

モンサントの除草剤「ラウンドアップが効力を失ってきたことを背景に、ベトナム戦争で使われた枯葉剤を混ぜて使おうとするもので、この強力な農薬カクテルをかけても枯れないように遺伝子組み換えされた大豆やトウモロコシをダウ・ケミカルが開発した」(「GM作物の輸入承認 ノーガード状態に」(オルタナ37号、印鑰智哉氏)。

残念ながら、日本政府・農水省のGMOに対する危機意識は低い。「日本は世界有数の遺伝子組み換え消費大国であり、日本の遺伝子組み換え食品の表示義務は緩く、消費者はそれを意識することが難しい」(印鑰氏)。

上述のダウ・ケミカルが開発した枯葉剤耐性のGMOは米国では承認されていないにも関わらず、驚くべきことに、日本では2012年12月に承認済みだ。

ただ、今後、米国の反GMO運動が日本に飛び火して、日本の消費者が目覚める可能性がある。欧州では、チェルノブイリ原発事故(1986)後、放射能だけではなく農薬についての危機意識が高まり、ビオ(有機)農産物のシェアが高まった。日本でも福島第一原発事故以降、女性や主婦層を中心に、オーガニック(有機)農産物の需要が増えている。

二つ目のポイントは、米国や欧州と同様に、日本の著名人の間で社会的な発言が増えていることだ。今までは、スポンサーに配慮してか、それが美徳ということなのか、特に芸能人は政治的・社会的な発言を差し控えるのが常だった。

だが、この数年では、女優の杉本彩さんが化粧品の動物実験に反対するシンポジウムに参加して発言したり、村上春樹、吉永さゆり、故・菅原文太の各氏らが反原発の旗色を鮮明にするコメントを出したりするなど、社会的な発言が珍しくなくなった。

いわゆる日本の芸能人の間でタブーが薄まり、さらにはSNSで自由な発言が増えているなかで、今後、ニール・ヤングのような発言が日本の有名人から飛び出す可能性は否定できない。

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