ソーシャル・イノベーションの創出と普及【企業と社会の関係】

齊藤紀子さん

齊藤 紀子(企業と社会フォーラム(JFBS)事務局長)

JFBS第3回年次大会における議論内容紹介は今号ではお休みし、JFBS 東日本部会(12月14日開催) での報告「ソーシャル・イノベーションの創出と普及について」を紹介します。

本報告は研究書『ソーシャル・イノベーションの創出と普及』( 谷本寛治・大室悦賀・大平修司・土肥将敦・古村公久著、NTT 出版) の成果に基づいて行われました。

いま山積みしている社会的課題の解決にあたっては、政府のみならず、企業やNPO/NGO などがその担い手として期待されています。とくにビジネスの手法をもって様々な主体が課題に取り組むことによって、これまでになかった新しい仕組みや事業が生み出され広がっていく動きが日本でも少しずつ増え、社会的関心も高まってきました。

一方、ソーシャル・ビジネス(SB)、ソーシャル・アントレプレナー(SE)、ソーシャル・イノベーション(SI) に関する研究としては、国内外の事例や海外の研究動向の紹介・解説が行われるようになってきましたが、理論的・実証的研究書はこれまでほとんどありませんでした。

本研究は「SI は誰が、どこで、どのように生み出しているのか」(創出に関する問い)、「SI は、どのようにして支持されて広がり、どのようにして社会が変革されていくのか」(普及に関する問い)という2 つの問いに答えることを目的とし、詳細な事例分析と理論的考察を行った、本領域における挑戦的試みとなっています。

■多様なステークホルダーの協働によるSI

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齊藤 紀子(企業と社会フォーラム事務局)

原子力分野の国際基準等策定機関、外資系教育機関などを経て、ソーシャル・ビジネスやCSR 活動の支援・普及啓発業務に従事したのち、現職。一橋大学大学院社会学研究科修士課程修了、千葉商科大学人間社会学部准教授。

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