児童労働に従事していた、またはしている子どもたちが文字の読み書きや計算方法を学び、正規の学校へ通えるよう一時的にブリッジコースの提供をするのだ。それは正規の教育と違い、子どもたちが「教育を受けに学校へ行く」のではなく、移動式バスや地域のコミュニティ施設を通じて「子どもに教育を届ける」という手法を用いている。

また、子どもたちがどうしても働かざるを得ない場合や、働く親についてきた子どもが児童労働に従事しないために、雇い主を説得し、教育を職場で提供するケースもある。これは児童労働を支援しているのではなく、教育を受けたことがない子どもたちに、今の環境で学べる教育スタイルを提供することで、教育へのハードルを低くし、将来の教育につなげることに重きを置いた対策である。

■緊急事態に増える児童労働のリスク
児童労働が起こりやすいのは、「貧困」という一つの要因だけではない。4月25日に起きたネパール大地震のような災害により、社会は緊急事態に置かれ、子どもを社会が見守る機能、そして子どもが教育を受ける機会が奪われやすくなってしまう。緊急事態の際に一時的に働きだしたことをきっかけに、長期的に教育を受けず働き続ける子どもたちも多く見られる。

セーブ・ザ・チルドレンは災害直後の避難所で生活する子どもたちが安心・安全に 遊べる場所として「こどもひろば」を開設するのだが、これは被災した子どもの心理社会的ケアといった子どもの保護の目的に加え、子どもたちが継続して教育を受ける場を提供するためでもある。

児童労働の撤廃のために、バリューチェーンにおける対応とともに、行政、NGOや市民社会と連携して、その根本的な要因の解決に貢献することも企業に求められる役割といえる。

※6月12日は国際労働機関が2002年に制定した「児童労働反対世界デー」です。セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンは児童労働ネットワーク(CL-Net)の会員団体です。
CL-Netは、児童労働の問題に関し市民社会の関心を高めるために、レッドカードアクションや署名活動を実施中です。ぜひご賛同ください!

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