環境NGOグリーンピースの船「虹の戦士号」が沖縄・辺野古沖への寄港を日本政府に却下された問題で、NGOは6日午後、沖縄・那覇に停泊中の同船で会見を開いた。この中で、グリーンピース・ジャパンの佐藤潤一事務局長は国の対応を「(辺野古沖での)米軍新基地建設への反対運動を世界に広めてほしくない、という意図を感じる」と批判した。(オルタナ編集委員=斉藤円華)

外国船籍の同船は、船員の上陸や港以外への寄港に国の許可が必要。10月31日に那覇新港に入港したが、上陸許可が出たのは3日以上たった4日未明だった。辺野古沖の大浦湾への寄港申請も、事前に停泊地点などの情報を海上保安庁に提供。佐藤氏は「すべての行動が危険に値しないことは海保が一番知っているはずだ」と述べた。
会見に同席したグリーンピース・ニュージーランドのカーリ・トーマス氏は虹の戦士号の寄港目的を「台湾の海ではジュゴンが消えた。環境破壊が取り返しのつかない結果をもたらすことを伝えに来た」と話した。同船は現在、却下に対する国への不服審査請求を検討するとともに、代替案として名護漁港への寄港を申請している。