アイキャンは、こうした子どもたちに対して、日々の生活を支援するのではなく、生活自体を改善することを目的に活動してきた。カリエカフェがオープンしたことで、将来的には、フィリピンの最低賃金である500ペソを稼ぐことを目標としている。
カフェのオープンに携わった20歳の少年は、「路上にいた仲間と一緒にカフェをオープンできて、とてもワクワクしています。カフェは自分にとっての希望で、新しい人生の始まりです」と意気込んでいる。
カリエカフェの取り組みはまだ始まったばかりだ。これから多くの課題に直面するかもしれない。しかし、課題を自分たちの力で乗り越えていくことで、自信や生きがいにつながっていく。
中村さんは、「路上で虐げられてきた子供たちは自信を持つことが難しい。しかし、トレーニングを通じて一つずつできることが増え、自信につながっていく」と話した。
今後は、協同組合カリエが独立して運営していく。中村さんは、「この取り組みが路上で暮らす子供たちの希望となってほしい」と期待を込めた。子どもたちは手書きの新聞をカフェに置き、路上生活の子どもたちでも訓練次第で自立ができることを伝えていく。