「21世紀のマスキー法」に挑む自動車メーカー各社

日米の自動車各社が尻込みする中、これに果敢に取り組み、新しいCVCCエンジンによって見事に規制をクリアしたのが本田技研工業でした。ホンダはこれを機に、米国市場でのシェアを一気に拡大したのです。

マイケル・ポーター教授が一連の状況を研究し、「良い環境規制は企業を強くする」という「ポーター仮説」としてまとめました。マスキー法が成立してから半世紀が経とうとしている今、世界の自動車メーカーは、いわば「21世紀のマスキー法」に取り組むことが将来の業績に直結する状況にあるのです。

これは単にカリフォルニア州だけでの話ではありません。「産業革命前からの世界の平均気温上昇を2度未満に抑え、さらには1.5度未満にすることを目指す」というパリ協定への流れもあって、欧州では2021年に厳しいCO2規制が実施されます。中国政府もZEB規制を検討しています。

こうした状況の中、自動車メーカー各社がどんなエコカーを打ち出してくるか。今後3年で優勝劣敗は明らかになるはずです。

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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