世界のソーシャル・ビジネス 欧州編スイス

2018年初夏から、スイスとドイツの一般道に、新しい小型電気自動車「マイクロリーノ」がお目見えする。幅1.5㍍、長さ2.5㍍のミニカーは環境にも配慮され、前評判が高い。注目すべき点は、なんと普通のコンセントでチャージ可能なこと。1月末時点で、すでに4600件の予約が入っている。(チューリヒ=岩澤 里美)
小さな車体とスッキリした色味で目を引くマイクロリーノは、乗用車1台分の縦列駐車スペースに3台も止められるほどコンパクト。車が多い都市部には最適だ。最高時速は90㌔㍍、最大走行距離は120 ㌔㍍、大きいバッテリーにすれば215㌔㍍まで走れる。
家庭用コンセント(電圧220㌾)なら4時間で、ヨーロッパ内の電気自動車用充電スポットなら1時間で充電が完了する。
フェイスブックやメールによる一般投票を行い、カラーは青、ミント、赤、オレンジ、グレー、黒、白の7色を用意した。チャイルドシートも取り付け可能。もちろん安全性にも配慮し、時速50㌔㍍の衝突試験をパスしている。
本来、運転免許なしで運転ができる車種だが、マイクロリーノが増え過ぎると環境負荷が高まることに配慮し、ヨーロッパの基準に合わせ、免許の保持を必要とした。
開発したのは、スイスのマイクロ・モビリティー・システムズ社だ。