「オルタナ式英単語術」(5) aka,stem,jolt

早いもので、今年もあと数週間。 

「今年の新語・流行語」「今年の漢字」など、1年を締めくくるニュースを聞くと気ぜわしくなりますね。12月の英単語は「今年の人」のニュースから始めましょう。

1) aka
aka=also known as 「別名~」です。

Journalists, aka ‘The Guardians,’ named Time’s Person of the Year(12月12日)
「タイム」誌の「今年の人」にジャーナリストら選出-別称「ガーディアンズ」
https://www.syracusenewtimes.com/81345-2/

トルコで殺害されたサウジアラビア人記者ジャマル・カショギ氏らジャーナリスト4名と新聞社1社(米メリーランド州の新聞社キャピタル・ガゼット)がタイム誌の「今年の顔」に選ばれたニュース。ガーディアンズは「監視者」という意味です。 

akaは「すなわち」という意味でも用います。以下の文はその例です。
Climate change caused the ‘Great Dying,’ aka the planet’s worst extinction(12月6日)
気候変動が「大絶滅」すなわち地球史上最悪の絶滅」を引き起こした
https://grist.org/article/climate-change-great-dying-planets-worst-extinction/

2) stem
stemの意味として、第一にあげられるのは「幹」。木の幹、草花の茎、さくらんぼなどの軸、ワイングラスの脚などをさします。

Stem cell researchers develop promising technique to generate new muscle cells in lab(12月12日)
幹細胞研究チーム、(幹細胞から)筋細胞生成技術を実験開発
https://www.sciencedaily.com/releases/2018/12/181212200809.htm

この「茎」の意味から派生して、「生じる」「由来する」という意味もあります。例えば(ニュース記事ではないですが)、The economic problem we are facing today stems from fear of uncertainty.のように、「原因」を示す表現と考えてください。

この場合、たいてい stem from, stem out of, stem in など前置詞を伴って用いられます。

もうひとつ、stem には語源がまったく異なる別の意味があります。「せき止める」という意味で、こちらは前置詞を伴いません。
Lobster exporters looking around the world for new markets to stem losses(12月14日)
ロブスター輸出業者、新市場開拓へ。損害の抑止目的
https://www.pressherald.com/2018/12/13/lobster-dealers-look-to-new-markets-new-products-to-stem-export-losses/

付け足しますと、教育の分野でSTEMというと、science, technology, engineering, and mathの略語として定着しています。

aishima

相島 淑美(神戸学院大学経営学部准教授)

日本経済新聞記者、清泉女子大学英文学科教員を経て現職。翻訳家。鈴木淑美名義でJFK伝記など20数冊の訳書がある。 博士(先端マネジメント、関西学院大学)、MBA(関西学院大学)、修士(文学、慶應義塾大学)。文化・文学の視点から日本のマーケティング、SDGs、エシカル消費について研究している。執筆記事一覧

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