大量消費と乱獲の結果、ニホンウナギやヨーロッパウナギ、アメリカウナギは漁獲量が極端に減り、国際自然保護連合(IUCN)によって「絶滅危惧種」とされるまでになった。代替品として注目されたのが、ニホンウナギに比較的味が似ている東南アジアなどに生息するビカーラ種のウナギだ。
今回、訪ねたのは首都ジャカルタのあるジャワ島南西部、スカブミ県のプラブハンラトゥという町。この町のシラスウナギ取引の元締めは「船も必要ないし、網は仲買人が貸してくれるので、誰でも竿参入できる。政府の登録は500人だが、最盛期には千人はくだらない」と語る。
※この続きは、オルタナ57号(全国書店で発売中)掲載の連載「人と魚の明日のために」をご覧ください。
井田 徹治(いだ・てつじ) 1959年、東京生まれ。東京大学文学部卒。現在、共同通信社編集委員兼論説委員。環境と開発、エネルギーなどの問題を長く取材。著書に『ウナギ 地球環境を語る魚』(岩波新書)など。
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