東京オリパラ実施なら動物福祉の低さが世界に露呈?

1年延期されたことで、世界のケージフリー化も妊娠ストールフリー化も更に進んだ。例えば、タイはケージフリーに前向きな国の一つで、複数のファーストフード店がケージフリーに切り替えることを宣言した。企業の動きを受けてタイ政府も生産基準作りを開始している。

オリンピック・パラリンピックの食材調達基準は、その後のその国での食材の品質に反映されてきた。現時点での東京大会のアニマルウェルフェアの基準の低さは、日本全体の食材のアニマルウェルフェアの低さと一致している。

東京大会の開催を通して、世界は日本の畜産物が自分たちの国のアニマルウェルフェアレベルを満たしておらず、今後も満たさないであろうことに気がつくことになる。

chihirookada

岡田 千尋(NPO法人アニマルライツセンター代表理事/オルタナ客員論説委員)

NPO法人アニマルライツセンター代表理事・日本エシカル推進協議会理事。2001年からアニマルライツセンターで調査、戦略立案などを担い、2003年から代表理事を務める。主に畜産動物のアニマルウェルフェア向上や動物性の食品や動物性の衣類素材の削減、ヴィーガンやエシカル消費の普及に取り組んでいる。【連載】アニマルウェルフェアのリスクとチャンス

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