南丹高校では「総合的な学習の時間」の一環で総合学科の3年生40人が特別講義に参加しました。
生徒は知識として使い捨てプラスチックごみ問題について知っていましたが、特別講義を終えて、「何とかしないと」という気持ちが芽生えたようです。点と点がつながって線になり、問題に対して自分なりの「感情」が生まれました。感情が動くと、行動にもつながっていきます。
講義後も、「総合的な学習の時間」のなかで毎週2時間、自分たちで何ができるのかをテーマに、高校生らしい自由な発想でそれぞれプロジェクトを進めています。
こうした活動をきっかけにして、小さなことから「やればできる」という体験を重ね、生涯にわたって「自分たちも地球規模の課題に貢献できる」というマインドを養ってほしいという思いがあります。
高校生は大人が思うよりも、いろいろと考え、たくさんの可能性を秘めています。地球規模の課題を解決するには「協働」が必要です。本校の総合学科では、龍谷大学や「かめおか霧の芸術祭」とコラボレーションした授業を開いたり、「市と市民のプラごみに対する温度差をうめる」ことをテーマに活動をしたりと、社会との接点づくりに努めています。
高校生は、社会を良くしたいという思いや発想があっても実現する手段をあまり知らない。大人と一緒に取り組むことで、高校生も刺激を受け、自信にもつながります。
今後も学校と社会の間にある「壁」をなくし、地域や行政、企業との連携を進めていきたいと考えています。
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森 美緒(もり・みを)
京都府立南丹高等学校教諭。担当は音楽科。2014年から同校勤務。2015年から2年間青年海外協力隊として活動。