環境省が2013年から始めた地域循環共生圏の理念を具現化する取り組みを表彰し、認知を広げるためのプロジェクト「グッドライフアワード」の実行委員会特別賞を、大分県臼杵市に住む中学3年生、佐藤世壱さんが受賞した。学校林を通じ、持続可能な社会の実現を目指す取り組みが評価され、個人としては史上最年少での受賞という快挙だ。今回評価された取り組み以外にも、幼少期からSDGsな暮らしを楽しんで過ごしてきたという佐藤世壱さんの暮らしに迫る。(三原 菜央・株式会社スマイルバトン)

循環型の暮らしは、8の字の暮らし

世壱さんは小学3年生の頃から、間伐材を利用して風呂を焚き、灰を畑の肥料として活用し野菜を育てて食卓に並べるといった、循環を楽しむ暮らしを実践してきた。料理も得意で、魚は自宅近くの海で釣った魚を、捌いて、調理していただく。料理のレパートリーは年々増え、腕前はプロの料理人に負けないほどに成長しているそうだ。

「循環型の暮らしを、我が家では“8の字の暮らし”と呼んでいます。魚を釣って、食べて、肥料にして畑に戻しています。そういった暮らしの延長で、学校では学校林を守るために校長先生にSDGsに取り組みたいと直訴し、学校や教育委員会のバックアップ体制のもと活動してきました」

魚を捌く世壱さん

学校林とは、70年前の先輩が次世代のために植林をした豊かな森のこと。しかし、今は放ったらかしで手入れが必要な状態にあると、地域の方が教えてくれたことをきっかけに世壱さんは何とかしたいと考えた。学校からSDGsに取り組み、持続可能な社会を目指したい!と校長先生に直談判した世壱さんだったが、考えが甘かったと語る。

「学校の先生や生徒の多くがSDGsを知らない、という課題に直面しました。そこで、知ってもらうためには何が起きているのかを実際に見て体験してもらうことが必要だと考え、学校が所有する学校林にみんなを連れて行き、状況を見てもらい、説明をしました」

そうした地道な活動の結果、現在は「100年の森プロジェクト」が立ち上がり、当初は誰も知らなかったSDGsを全校の仲間が理解し、活動を楽しもうとしてくれている。

影響を受けた家庭でのお手伝い

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