生活困窮者の支援から始まった「極上」レストラン

農作物の地産地消にこだわり、食品ロスを避け、身体にも心にも至福の食体験を愛しみながら、持続可能な社会を希求する─。ベルギーの首都ブリュッセルでは、イートモスフィアが手掛ける新たな食のビジネスモデルが着実に育っている。捨てられる食材をもらい受け、極上の料理に仕立てる取り組みだ。(栗田  路子=ブリュッセル)

ヴィーガン・ビュッフェで提供される料理は、その日に集まった廃棄食材からクリエーティブにつくられる ©Eatmosphere

日曜日の昼下がり、ブリュッセルの下町に、突然、ビュッフェ形式のヴィーガン・ブランチ店が現れ、おしゃれな人々が吸い込まれていく。その名は、メアリー・ポッピン。日曜・月曜に休業するレストランを借りて営業している。

日曜昼の「マジカル・ブランチ」のほか、月曜昼には地元の食材を使った感動の「ヴィーガン・カルナリー体験」、夜には有名シェフによる「マスターシェフ」で極上のヴィーガン・コース料理を楽しませる。

運営するのは、持続可能な食ビジネスを希求してきたNGOイートモスフィアのスティーヴン・デゥセールさんとその仲間たち。定評ある美食ガイドのゴ・エ・ミヨで2018年「食のイノベーター持続可能賞」に輝いた。

生活困窮者の食料支援も

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