【連載】私たちに身近な生物多様性

現在、カワセミは東京23区全域で観察され、都内の河川の水質改善の象徴ともなっている。古くから「渓流の宝石」というイメージで語られ、輝く青い姿からその名前には「翡翠」という字もあてられている。

従来、カワセミが生息するということは清らかな水と豊かな自然の証のようにとらえられてきた。

しかし、東京において彼らの多くは「渓流の宝石」とは程遠い環境の中にいる。以下の写真はいずれも石神井川で撮影したものだ。プラスティックのゴミと背中合わせに、危うくもたくましく生きる彼らの姿を通じて、プラスティック廃棄物の身近な現状が見えてくる。

下の2羽のカワセミの写真は、岸辺の遊歩道から撮ったものだ。住宅街で散歩の途上に複数のカワセミを観察できるのは石神井川ならではだが、止まり木となっている枝には千切れた廃プラがからみついている。

ポリエチレンの袋のようなものに覆われた止まり木から採餌するカワセミの姿も見られる
ポイ捨てしたとしか思えないような蓋つきの紙コップや菓子の包装袋の間を縫って移動する姿を観察したこともある
台風や大雨などで増水した後は、落下した枝に様々なプラスティックがからまっている。枝などにからまることで、こうして目につくが、毎日気づかないまま流れていくプラスティックも多いことだろう

もとよりポイ捨てや不注意だけがプラスティックごみの原因ではない。再生原料として分別したプラスティックごみが輸出され輸出先で不法投棄され社会問題になっている事例もある。

■対策は目に見えるプラゴミから

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