今度は報ステ、「良い炎上」と「悪い炎上」の境界線

テレビ朝日は24日、22日にインターネット上で公開した「報道ステーション」のウェブCMに批判が殺到したことで、公開を取り下げて謝罪した。このウェブCMには、SNSで「女性蔑視」などと批判が相次いでいた。CMが炎上して、広告主が謝罪に追い込まれることは、もはや珍しくなくなった。「良い炎上」と「悪い炎上」の境界線はどこにあるのか。(オルタナS編集長=池田 真隆)

報道ステーションのウェブCMに批判が殺到したのは、出演する若い女性の「どっかの政治家が『ジェンダー平等』とかってスローガン的にかかげてる時点で、何それ、時代遅れって感じ」――というセリフが引き金となった。批判の大半は、ジェンダーの視点からだ。

報道ステーションの公式Twitterが発表した謝罪文

今回、筆者はジェンダーの視点からではなく、「広告のあり方」から炎上が起きた要因を考えたい。思い出すのが、2017年に実施したあるインタビューだ。その時には、牛乳石鹸共進社(大阪市)のウェブ動画「与えるもの」篇やタレントの壇蜜さんを起用した宮城県の観光PR動画「涼(りょう)・宮城(ぐうじょう)の夏」などが炎上していた。

炎上が多発する背景について、広告に詳しい河尻亨一氏に話を聞いた。4年前のインタビューであり、今回の報道ステーションの炎上について聞いた内容ではないが、河尻氏の分析は本質を突いており、再掲する。

以下は2017年9月に掲載した内容。

■見たくないものを見せるのが「広告」

M.Ikeda

池田 真隆 (オルタナS編集長)

株式会社オルタナ取締役、オルタナS編集長 1989年東京都生まれ。立教大学文学部卒業。 環境省「中小企業の環境経営のあり方検討会」委員、農林水産省「2027年国際園芸博覧会政府出展検討会」委員、「エコアクション21」オブザイヤー審査員、社会福祉HERO’S TOKYO 最終審査員、Jリーグ「シャレン!」審査委員など。

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