日本消費者連盟(日消連)と「遺伝子組み替え食品いらない!キャンペーン」の両団体は、2020年11月に大手食品メーカー48社に送ったゲノム編集食品についての公開質問状への回答をまとめた。半数のメーカーが「安全性を考慮し、慎重に対応すべき」と答え、安全性に問題なしと考えるメーカーは1社だけだった。取り扱いを予定しているメーカーは1社もなく、大半が方針を決めていない。両団体は各社の回答内容を公表している。(パリ編集委員・羽生のり子)

ゲノム編集のイメージ

森永乳業など3社が「取り扱わない方針」

国産初のゲノム編集トマトが2020年12月、国内での流通を許可された。生物に別の生物の遺伝子を組み込む遺伝子組み換えと違い、ゲノム編集は対象となる生物の遺伝子の一部を切り取り、遺伝子の働きを変える技術である。

栄養価の高いトマトのほか、肉厚なマダイ、病害虫に強いイネなどの開発が進んでいる。ゲノム編集した種苗や食品には表示義務がなく、知らない間に流通する可能性もある。

流通はまだ始まっていないが、今後市場に出る可能性があるとみて、日消連など2団体は大手食品メーカーに公開質問状を送った。「ゲノム編集技術で製造された食品についての考え」については、48社中18社が「安全性を考慮し、慎重に対応すべき」と答えた。

「今後取り扱うか」については、25社が「現時点で取り扱う予定はないが、方針は決めていない」と回答。「取り扱わない方針」と明確に答えたのは、はごろもフーズ、ブルボン、森永乳業の3社だった。

食品メーカーは「消費者の不安を感じている」

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