環境省はこのほど、風力発電施設で発生する鳥類などの衝突(バードストライク)の軽減を目指す「鳥類等に関する風力発電施設立地適正化のための手引き」をまとめた。施設の計画段階から鳥類等に配慮できるよう、各種知見や資料などが収録されている。
手引書では、主に陸上の大規模な風力発電施設を想定し、候補地の選定と絞り込みを行う上で考慮すべき鳥類の保護上重要な生息地や、飛来する渡り鳥の経路などを掲載。また鳥類の飛翔高度や、海岸付近など飛翔頻度が多く衝突リスクの高い地形などについても記載している。
同書をまとめるに当たり、日本自然保護協会や日本野鳥の会からも検討委員が参加。これまで風力発電施設の設置をめぐっては、バードストライク対策のためのデータ等が整備されておらず、適否判断が長引いていた。(オルタナ編集部=斉藤円華)2011年1月11日