株式会社オルタナ(代表取締役・森 摂)と一般社団法人CSR経営者フォーラム(会長・徳江倫明)は、「サステナブル★セレクション」2022★★(二つ星)公募と、第5期★(一つ星)追加公募を行い、その中から★★11件、★3件を選定しましたのでお知らせします。(協賛:三越伊勢丹、協力:帝国ホテル)
「サステナブル★セレクション」とは、サステナブル(持続可能)な理念と手法で開発された製品/サービス/ブランドを選定して、オルタナが推薦する仕組みです。選定した製品/サービス/ブランドは、オルタナ誌面やウェブサイトでご紹介します。最優秀の★★★(三つ星)は2022年9月17日に開く三つ星選考会で審査の上、表彰いたします。
「サステナブル★セレクション」2022★★と、第5期★(追加分)のご紹介は、サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」70号(9月末発売)に掲載いたします。
サステナブル★セレクション2022★★(二つ星)11件
組織としてサステナブル経営を推進しているかどうかをオルタナ編集部が評価し選定しました。(二つ星に応募できるのは一つ星の企業・組織で、応募は任意です。)
※以下、五十音順(企業・組織名「製品/サービス/ブランド名」)
D&Iをイノベーションの源泉に
パブリック・リレーションズの力で、持続可能な社会の実現に貢献するオズマピーアール。「ダイバーシティ&インクルージョン」をイノベーションの源泉に位置付ける。性別、年齢、国籍、障がい、性的指向などに基づく差別をせず、一人ひとりの意思や専門性を育てることを宣言。造船の足場板として活用された廃材を家具にアップサイクルする「瀬戸内造船家具」を展開。
持続可能なコスメ「協働」で広げる
エイチラボは、オーガニックやフェアトレードの原料を使用し、「地球」「人」「動物」に配慮した化粧品開発・販売を行う。一人で運営しているものの、「パートナーシップ構築宣言」(内閣府)を行い、取引先とのパートナーシップ強化に努める。他社や学生団体など と協働した販売イベントを実施しながら、サステナビリティが「当たり前」になる社会を目指す。
全量買い取りで地域経済支える
宮崎県・高千穂郷の原木栽培しいたけを扱う専門問屋「杉本商店」。「生産者とともに働く」という経営理念のもと、近隣の農家からしいたけを現金で全量買い取るビジネスモデルを続けることで、地域経済を支えてきた。2022 年度から「幸せQCサークル活動」を開始。県内の大学教員監修のもと、従業員全員で対話を重ねながら「杉本商店の幸せ指標」を作成している。
熟練職人の技術を次世代に
一人ひとりに合ったオーダーメイドの靴を作り、足に合わずに捨てられる靴がゼロになることを目指す。靴職人の経験と勘に頼っていた木型づくりをコンピューター化し、暗黙知を明文化することで技術の継承を可能に。靴業界全体のレベル引き上げにも取り組んでおり、その一環として85歳の熟練靴職人の技術を自社だけでなく、外部の職人にも伝えている。
働きやすさと多様性を追求
歯ブラシの柄を竹で製作し、プラスチックごみの 削減に貢献する。このような自然の利点の活用は 組織運営にも取り込み、公園のデスクや木陰で仕 事することもある。「人それぞれ、働きやすい環境が異なる」という考えを持ち、日本法人でもテレワークや週4勤務などを柔軟に運用する。また宗 教の多様性の承認も社内に根付く。
社会を良くする18の目標達成へ
人類の進歩を牽引するテクノロジーの創出」を目指すデル・テクノロジーズは、2030年に向けたムーンショットゴール を策定。循環型経済、2030温室効果ガス排出量ネットゼロ、女性リーダー40%採用、世界NGO/NPO 1000団体への支援など、ESG各分野で細分化した計18項目で数値目標を設定した。顧客やパートナーなどと連携し社会課題解決を進める。
ソーシャルインパクトを追求するブランド
女性が代表を務め、取締役も4割が女性。地域に多様性を創出し、魅力的なコミュニティー作りに貢献している。 組織では「コミットメント」を制定・公開し、環境・社会・ガバナンス・事業性・プロダクトの5つの視点で具体的に実施しているアクションを明記し、社内外に宣言。事業性と社会性を両立し、より地域、環境、従業員などに配慮した体制を目指す。2022年に「B Corp認証」を取得。
ペットと生産者のニーズを両立
未活用繊維・廃棄繊維を活用し、各産地の縫製職人がネズミを製作。またペット向けの自然食の企画・製造・販売も行う。「犬猫の食環境向上」と「生産者 の経済を回す」を両立し、ペットフードで未利用・規格外食材の価値づけを行う。働きやすい職場づくりに取り組んでいて、健康経営認証を取得。また社員の半数以上が女性で「くるみん」の取得も目指す。
アップサイクルで福祉雇用に
Tシャツのアップサイクルを通して障がい者、引きこもり、外国人、高齢者などの雇用をサポート。心身障がい者施設、就労継続支援A型施設、社会福祉協議会と連携し、スタッフが施設に出向きマネージメントを行う。アップサイクルではエネルギーや資源を極力使わない方法で、環境負荷の低減にも努める。
多様な働き方をバックアップ
ダイバーシティを推進するために、6つの制度を導入している。①企業内保育園の設置などを通して、子育て世代をバックアップ②就業時間内の礼拝を 認める③障がいを持つ従業員のフルリモート就業④シニア層の再雇用⑤国内外の学生を対象にした インターンシップ⑥2022年4月からは、外国人に向けて、外国人メンター制度をスタートさせた。
組織も和菓子もサステナブル
ヴィーガンやグルテンフリー、オーガニックな、無添加100%の和菓子を製造・販売する。体への負荷が最小限の素材だけで製造しており、膨張剤や麦全般を不使用として、食の多様性を重視する。スタッフは全員アルバイトで仕事を掛け持つ人も多い。シフトを可能な限り調整して、働きやすい環境の構築を心がける。和菓子同様、サステナブルな組織運営を行う。
サステナブル★セレクション第5期★(一つ星)追加3件
オルタナ編集部が、製品/サービス/ブランドそのものの持続可能性を評価し選定しました。
※以下、五十音順(企業・組織名「製品/サービス/ブランド名」)
循環型の化粧品ブランド
循環型の基礎化粧品ブランドで、原材料や成分の選定段階から機能性や社会貢献性にこだわった商品となっている。オーガニック認証原料や剪定などで不要になった植物原料を採用。包装資材や販促物には廃棄される農業副産物の非木材資源「バガス」を使用する。プラスチック包装袋は使用した石鹸の携帯を可能にする設計として廃棄物削減にも貢献する。※二つ星にも同時選定
杉の間伐材を枕の中材に
森林環境保全のためには間伐などの適切な管理・ 運営が不可欠だ。製造する100%間伐材の高級杉割箸のなかから強度不合格品を6㍉角のチップ状に 刻んで中材としたのが「眠り杉枕」だ。製造工程で 発生する端材などは薪ボイラーで燃焼し、熱エネ
ルギーを新たな製品の乾燥に使っている。
アプリで遊漁券を販売
「つりチケ」は、川や湖での釣りに必要な「遊漁券」をオンラインで買えるサービス。従来の紙とは違 いアプリでの発行もでき、省資源化にもつながる。また、24時間販売できることで未購入者も減少。遊漁券の収入が増え、環境保全の持続可能性にも 貢献。川・湖などのDX化の重要性と必要性を認識 させる事例のひとつにもなった。
三つ星選考会の開催
「二つ星」8社がプレゼンテーションを行い、審査の上、最高位「三つ星」を決定・表彰致します。
日時:2022年9月17日(土)13時~17時
場所:東京都立産業貿易センター 浜松町館 4階 第2会議室(リアル開催)
(東京都港区海岸1-7-1 東京ポートシティ竹芝)
※第7回 Organic Forum JAPAN~オーガニックライフスタイルEXPO内
お申込み:https://ofj.or.jp/ole/seminar/s-10.html
プレゼン企業名「製品・サービス・ブランド」(五十音順):
株式会社エイチラボ「The Elements」
株式会社crossDs japan「AYAME」
株式会社杉本商店「SUGIMOTO shiitake」
デル・テクノロジーズ株式会社「循環型設計のデル・テクノロジーズ製品」
BALIISM Japan株式会社「バンブー歯ブラシ」
株式会社ピュアボックス「猫は地球を救えるか?(仮)「はぎれネズミ大作戦」」
株式会社ファーメンステーション「FERMENSTATION」
株式会社ユーグレナ「lavita ORGANICS (ラビタ オーガニクス)」
アジェンダ:
13:00~15:00 各社プレゼンテーション
15:00~16:30 休憩 (その間、審査会を行います。)
16:30~17:00 結果発表、表彰
[サステナブル★セレクションの審査基準]
サステナビリティ/CSR経営やSDGs(持続可能な開発目標)、脱炭素、サーキュラーエコノミー(循環経済)、格差是正などの理念の下、サステナブル・エシカルな設計思想を反映した製品/サービス/ブランド。特に、環境や人権、健康への悪影響を減らしたり、国内外の格差是正に資する取引手法など、生産から販売までを一貫して管理し、オルタナ編集部が社会にお勧めできると判断したサステナブルな製品/サービス/ブランド。
※基準を満たし、サステナブル・セレクションに認定された企業でも、法令違反や重大なコンプライアンス違反が起きた場合は認定を取り消します。