住宅設備機器・建材の総合メーカーLIXILは、住宅リフォーム工事に伴う廃材に関して収集から処分まで手がける「INAXエコセンター茨城」を茨城県つくば市に開設する。この施設では、さまざまなリフォーム廃材を手作業で分解、分別することでリサイクル率90%以上を実現する。当面は、シャワートイレから始めるが、ゆくゆくは全ての使用済み住宅設備機器類の収集・リサイクルを目指すという。
住宅リフォームで発生する廃材のうち、トイレ、キッチン、洗面台などの住宅設備機器類は、ガラス・陶磁器くず、廃プラスチック類、ゴムくず、木くずなどとの複合物のため、再資源化が難しいとされており、処理困難物としてその多くが埋め立て処分されてきた。また小規模な住宅リフォーム工事で発生する廃材については、現場規模が小さいために建設リサイクル法の対象とならないことも、リサイクルが進んでいない要因だ。
同社は、2007年に愛知県常滑市で「エコセンター常滑」を開設以来、住宅リフォーム廃材の収集、リサイクル事業を行っている。2008年には愛知県が推進する「あいちエコタウンプラン」の事業として承認され、住宅リフォーム廃材回収分野では、初めてのエコタウン事業となった。
首都圏でも、今回開設した「INAX エコセンター茨城」を拠点とし、廃材リサイクル事業がリフォーム市場の活性化となるか注目されている。(オルタナ編集部=森脇祐貴)