経済合理性が疑問視され開発が中断していた沖縄県沖縄市の泡瀬干潟の埋め立て工事が14日に再開され、埋め立て予定海域に浮標(ブイ)が設置された。国の沖縄総合事務局や沖縄市らは埋め立て面積を半減するなどして計画を見直し、7月に埋め立て免許の変更を受けていた。
泡瀬干潟は生物多様性のホットスポットであるとして自然保護団体らが埋め立てに反対。当初の埋め立て計画も「経済合理性がない」として、2009年に福岡高裁那覇支部が県や市の工事への公金支出の差し止めを求める判決を下していた。
工事の中止を求める住民らが再度公金支出の差し止めを提訴する中での再開となり、14日は作業現場付近で自然保護団体や埋め立てを求める地元商工会らがそれぞれ集会を開いた。18日現在、現地で新たな動きはなく、本格的な作業開始時期について沖縄総合事務局の担当者は「確定ではないが10月末をめどにしたい」と語り、住民らの提訴の判決は待たないとの考えを示した。(オルタナ編集部=斉藤円華)2011年10月18日