編集長コラム) ウナギが本当に食べられなくなる日

大手流通業や大手外食産業が担うべき責任も大きい。国際NGOのグリーンピースが大手スーパー各社にアンケートをしたところ、次のような回答があったという。その一部を紹介しよう。

イオン: 日本の食文化を後世に残すため、我々が取り組む課題は多い。ウナギに代わる新メニューの提案、トレーサビリティの消費者への提示、ウナギ生息環境保全活動、消費者への啓発活動などに取り組みつつ、資源・環境保護に配慮しながら、二ホンウナギの販売を続ける。

イトーヨーカドー: 資源回復を考慮した、より持続性のある調達方法が必要。資源回復を考慮し、通年での取扱数量を限定。資源回復の観点から動向を注視していく。

ユニー: スーパーマーケットが絶滅危惧種を販売することは、伝統食文化の継承と相反することで困惑。伝統食文化を守りながら持続可能な資源活用を目指すため、消費者・関係省庁と連携して協議していく必要がある。

各社とも、ウナギ資源の枯渇に対する問題意識は感じられるが、販売の一時見合せなど、踏み込んだ対応には至っていない。大手外食チェーンからも、メニューから外すなどの動きは聞こえてこない。

もしウナギ販売の一時的な見合わせをしても、消費者にきちんと説明をすれば、賛同こそあれ、非難されることはないはずだ。私たち消費者としても、そのような企業を是非応援したい。

消費者も、ウナギ資源の復活に力を貸すことができるはずだ。日本のウナギ消費量は2000年には16万トンにまで増えたが、現在ですでに3万トンに減った。それでも、まだ多い。「安いウナギをたくさん食べる」のは止めて、特別の日にだけ、専門店で味わうことにしたい。

昨年7月のシンポジウム「うな丼の未来」はその後書籍化され、今年の7月27日には、続編「うな丼の未来Ⅱ」が開催される。業界関係者はもちろん、一般の方でも興味がある方はぜひ参加されることをお勧めしたい。(オルタナ編集長 森 摂)

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2014年6月16日(月)3:55

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