パリの銃撃テロを、新たな9.11にしてはならない。[関根 健次]

シャルリ・エブドの銃撃事件を受けて、世界情勢は今緊張状態にある。今一度周囲を見つめ直し、人々が分断されないよう融和を目指すことが必要だ。多様な宗教や価値観のなかで、相互理解を薦めるヒントが描かれた映画『バベルの学校』を紹介したい。(ユナイテッドピープル代表=関根健次)

「フランスはテロとの戦争に入った」

こう高らかと宣言したフランスのオランド大統領は、14日、主力空母「シャルル・ドゴール」にヘリで降り立ち、「イスラム国」への空爆に同空母を参加させると宣言した。

フランスのテレビ局F2が報じたところによると、大統領は「フランスが民主的で自由な国であり続けるためには、新聞や風刺漫画家が必要で、彼らを守るためには軍が必要だ」とも語っている。

どこかでみた光景だ。「自由」や「民主」を守るために、という大義は過去にも繰り返された。

今、フランスは、かつて2001年ニューヨークで起きた9.11の当時のアメリカのようなショック状態で、「テロとの戦い」に突き進もうとしている。

しかし、考え直してほしい。過激派によるテロは許されることでは決してない。関係したものは、裁きを受けなければならない。亡くなられた方々には哀悼の意を評したい。しかしこのテロ事件を、大規模な戦争のきっかけになんてしてはいけないはずだ。

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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