「フードアルチザン活動」で広がる伝統食材の可能性――久慈地域と山ぶどうをめぐる動き[荻布 裕子]

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RCFは今年度、岩手県から事業を受託し、「いわて三陸 復興のかけ橋プロジェクト」に取り組む。東北復興をきっかけに発足した同団体は、中長期的な地域振興や県外企業との協働事業を推進するための、ステークホルダー同士のマッチングや情報発信などを行う。本コラムでは、実際に岩手で企業と地域が連携している事例や、持続的な地域づくりに取り組む地域団体などを紹介していく。(一般社団法人RCF=荻布裕子)

山ぶどうは日本の在来種。普通のぶどうの約8倍のポリフェノールや3倍の鉄分、4倍のビタミンCなど栄養価に優れている

山ぶどうは日本の在来種。普通のぶどうの約8倍のポリフェノールや3倍の鉄分、4倍のビタミンCなど栄養価に優れている

イオングループは、地方自治体との連携に力を入れている企業の1つだ。なかでも岩手とは縁が深い。盛岡市と以前から様々な取組を恊働するなか、2011年2月には岩手県と「地域活性化包括連携協定」、今年4月に盛岡市と改めて「地域連携協定」を締結した。岩手県との連携協定がたまたま震災前だったことから、震災発生後の迅速な支援活動にも役立ったのだそうだ。

グループ各社が連携協定のもとでそれぞれの強みを活かした活動をするなか、イオリテールは食品・観光分野で貢献している。それが、「フードアルチザン(食の匠)」活動だ。

この活動は、全国各地の伝統的な文化や食材を次世代に継承するお手伝いをするために生産者や地方自治体と連携して展開しているもので、岩手県では久慈地方の山ぶどうと北上地域の二子さといも、花巻の雑穀が対象だ。たとえば今では広く知られる鹿児島県種子島の安納いもは、この活動の成功例の1つだ。当初数十人の生産者が数百人となり、まちの基幹産業もサトウキビから安納いもに変わったという。今回のコラムでは、久慈地方の山ぶどうを例に紹介する。

■山ぶどうチューハイの全国販売が生産者の意欲向上に

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一般社団法人 RCF
2011年4月、震災復興のための調査を行う団体として発足。現在は復興事業の立案・関係者間の調整を担う「復興コーディネーター」集団として活動。代表理事は藤沢烈。活動例として、2015年度はいわて未来づくり機構を母体とする「いわて三陸 復興のかけ橋プロジェクト」を岩手県より受託し、岩手県内各地と県外企業・団体の復興支援マッチングを推進している。

2015年11月9日(月)14:58

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