環境省は7月21日、知床国立公園(北海道)にある知床五湖への1日の入場者数を制限することを決めた。環境相の諮問機関である中央環境審議会が同日に開いた小委員会で了承した。奈良県の吉野熊野国立公園に続き全国2例目で、来年5月から始める。
知床五湖は2005年に世界自然遺産に登録されて人気を集め、年間50万人が訪れる。今回の規制はヒグマに襲われる危険性が高まったことや、観光客が歩道以外を歩くことによる植物への悪影響、騒音などを防ぐ狙いがある。
五湖の周囲に整備された地上歩道の利用者数に上限を設け、ヒグマの活動が活発な5月10日~7月31日は1日300人、それ以外の8月1日~10月20日は植物の保護期として1日3千人に制限。また、ヒグマの出没時期はガイドを同行させる。