多国間評価(Multilateral Assessment)での日本政府プレゼン
会議での交渉や協議の対象ではありませんでしたが、会期中、1つ大事なイベントとして、「多国間評価(Multilateral Assessment)」がありました。
これは元々、現在各国が取組んでいる2020年までの排出量削減目標に向けての進捗状況を国際的にチェックするための仕組みです。
各国が順番に取組みをプレゼンし、それに対して、他の国が質問をするという形で進められます。
日本に対してはJCM(二国間クレジット制度)のクレジットは使われるのか、2020年の目標に対して排出量見通しはどうなっているのか、各分野での削減コストはどれくらいかなど、それなりの数の質問がでていました。
日本の政府代表は淡々と丁寧に答えていましたが、1つ、WWFの視点から極めて残念だったのは、日本は石炭火発への資金支援をどう数えているのかという質問について、日本は「気候資金としてカウントしている」と答えていたことです。
新しいポジションではないですが、いかに効率がよいとはいえ、国際的な潮流から見ても、石炭火発への支援はもはや気候変動対策のための資金支援としてカウントするべきものではありません。
この「多国間評価」では、アメリカも対象となっていましたが、アメリカの代表は何か予断を招くような発言は極力避けているようでした。
アメリカ・トランプ政権の影響は?