アマゾンの買収、コンシャス・キャピタリズムを問う

アマゾンがホールフーズの買収を発表しました。アマゾンにとっては、長年目指していた食品市場での足場固めにつながります。富裕層やミレニアル世代の顧客に人気のある有機野菜などの生鮮食品の販売網を獲得できるほか、店舗受け取り、宅配代行など、ネットとリアルの融合の様々な実験が可能となります。(水上 武彦)

一方、ホールフーズのほうは、既存店売上高が7四半期連続で減少しており、今年に入ってから、アクティビストのジャナ・パートナーズが8%強の株式を取得し、買い手を捜すよう圧力をかけていました。

アマゾンは、ホールフーズの独立した経営を容認し、ジョン・マッキーCEOも現職に留まる見込みです。また、デジタル・テクノロジーや低価格販売のノウハウ活用も可能となり、ホールフーズにとっても経営的メリットがあります。

株式市場は、この買収を好意的に受け止めており、アマゾンの株価は上昇しています。一方で、この買収の影響を受けると予想されるウォルマートをはじめとする他の流通企業の株価は急落しています。

この買収で気になるのが、ジョン・マッキー氏が掲げていた「コンシャス・カンパニー/コンシャス・キャピタリズムの考えはどうなるのか?」ということです。

ジョン・マッキー氏は、著書『世界でいちばん大切にしたい会社-コンシャス・カンパニー』で、コンシャス・カンパニーと、コンシャス・キャピタリズムという考え方を提示しています。

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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