「ホワイト企業」を育成、発掘して次世代に残していく

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就職をめざす大学生や転職者の会社選びの基準は、ブランド企業・大企業に偏っており、日本全国に数多く存在する次世代へのモデルとなるような会社には、なかなか目が向けられていない現状がある。一方「働き方改革」が言われる中、実行手段としての基準や解決策が分からない中堅中小企業が多い。こうした環境を踏まえて、一般財団法人日本次世代企業普及機構(Japan White Spread:以下、JWS/大阪市)は、将来性やビジョン、働きがいといった要素において、これからの時代に残すべき素晴らしい中堅中小企業を発掘し、育成も含めて「ホワイト企業」として認定・表彰を行うことを目的に誕生した。(ライター=堀内 浩司)

■「ホワイト企業」の指標とは

JWS監事・ホワイト企業診断士の五味田匡功氏

JWSでは、世の中でいうブラック企業の対極がホワイト企業であるとは考えていない。

短い労働時間、休暇が多くて取りやすい、定着率が良い、残業代をきちんと支払っているなど、どうしても従業員主体の「ES(従業員満足度)」だけが注目されがちな中、「トータルで見て『適正な利益・成長、お客様からの信頼、従業員満足度』の3つのバランスがとれており、『法令遵守、女性活躍、ワークライフバランス、多様な勤務形態導入、ダイバーシティ、業績』といった6つの基準をいかにバランスよく満たしているかが『ホワイト企業』の指標となります」とJWS監事・ホワイト企業診断士の五味田匡功(ごみたまさよし)氏は語る。

同財団が行う「ホワイト企業認定」では、最初は簡易な診断で自社のポジションを客観的に把握する。ホワイト企業でない場合は、何ができていて何ができていないか、見える化することで課題を抽出し、問題解決へ導く。また、ホワイト企業に認定されるとロゴマークが与えられる。ウェブサイトや各種媒体で露出でき、人材採用時などは他社との格好の差別化になるという。

■働きやすさを追求した住宅メーカー

「ホワイト企業認定」のロゴマーク

JWSでは、どんな企業がホワイト企業なのかを広く知ってもらうために、全国の企業を対象とした「第三回 ホワイト企業アワード」を開催予定だ。

企業規模を問わず、エントリー締切は2018年1月19日、受賞発表は、同2月28日、表彰式は同3月14日に行われる。今回は、「理念共有、ワークシェアリング、オフィス環境、社内託児所、テレワーク、EAP、育児支援、副業支援、イクボス、インクルージョン、LGBTフレンドリー」の11部門の募集で1000社を超えるエントリーが見込まれている。

前回、「ホワイト制度部門賞」を受賞した住宅メーカーのアキュラホーム(東京・新宿)は、長期休暇制度(9連休)やクリスマス早帰りプレゼント、幸せ一時金などに代表される社員の働きやすさを追求した各種制度と、それが実行されている点が評価された。

また、長期休暇制度を利用するためにもチーム制をひき、営業、設計、それをサポートする人など、チームで仕事をする体制を組むことで、長期休暇取得を可能とし、結果として労働時間削減に繋げたことが受賞の理由となった。

JWSは今後、「ホワイト企業アワード」を全国各地で開催する予定だ。

「地方の人は首都圏にある企業よりも、地元のホワイト企業について知りたいと思います。一部の市区町村では、地元の優良企業を表彰する取り組みを行っていますので、そうした市区町村とタッグを組み、ホワイト企業認定基準の下、『○○県のホワイト企業のトップ20社』を表彰するというように、全国の素晴らしい企業を広めていくことができればと考えています」(五味田氏)

中堅中小企業がより良い会社をめざすための概念・指標をまとめ、経営者・従業員にとっての道しるべ「ホワイト企業指標」を生み出し、次世代のモデルケースとなる素晴らしい会社を称賛し、公表していく活動を続けるJWS。2020年には、もっと多くの中堅中小企業にもホワイト企業経営が身近になる、そんな世の中をめざしている。

2017年12月19日(火)10:57

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