編集長コラム) CSRを軽視したSDGsはあり得ない

最後に、このコラムでは「国連が目標年とする2030年には5GのSDGs実現を期待している」と結んでいます。もちろん、私もそうなることを望んでいますが、口で言うほど簡単な事ではありません。

日本の相対的貧困率は15.6%に達し、ひとり親世帯の貧困率はOECD加盟国35カ国中ワースト1位です(SDGsゴール1に関連)。

男女間の機会格差を表す国連ジェンダー・ギャップ指数(GGI、2018年)ランキングで日本は149カ国中110位です(SDGsゴール5に関連)。

こうした課題に真剣に取り組むことなく、企業や組織にとって都合の良い解釈だけを優先させるなら、2030年の日本の状況については悲観的にならざるを得ません。そんな思いを抱きながら、このコラムを読ませて頂きました。

森 摂(オルタナ編集長)

森 摂(オルタナ編集長)

株式会社オルタナ代表取締役社長・「オルタナ」編集長 武蔵野大学大学院環境学研究科客員教授。大阪星光学院高校、東京外国語大学スペイン語学科を卒業後、日本経済新聞社入社。編集局流通経済部などを経て 1998年-2001年ロサンゼルス支局長。2006年9月、株式会社オルタナを設立、現在に至る。主な著書に『未来に選ばれる会社-CSRから始まるソーシャル・ブランディング』(学芸出版社、2015年)、『ブランドのDNA』(日経ビジネス、片平秀貴・元東京大学教授と共著、2005年)など。環境省「グッドライフアワード」実行委員、環境省「地域循環共生圏づくりプラットフォーム有識者会議」委員、一般社団法人CSR経営者フォーラム代表理事、日本自動車会議「クルマ・社会・パートナーシップ大賞」選考委員ほか。

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キーワード: #CSR#SDGs

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