南ア産のソーラーランプ、雇用と電気を生み出す

■世界のソーシャルビジネス アジア・オセアニア編 ニュージーランド

「ソネングラス」は、世界最大級のネット通販サイト「アマゾン」のドイツ市場で、最も売れている照明だ。太陽光を利用したガラス瓶のLEDランプで、南アフリカ共和国で開発、製造されている。機械化できる作業をあえて手作業にこだわり、現地の若者の雇用を生み出すだけでなく、不安定な電力供給解消にもひと役買っている。 (松島 香織)

ロウソクなどを代用し火事や健康被害が起きていたが、ソネングラスは安全

南アフリカ共和国は、アフリカ諸国で唯一のG20メンバー国であり、豊富に産出される石炭を利用した工業国だ。だが、2008年の世界金融危機後、経済は低迷。インフレ状態が続き、失業は大きな社会問題となった。

一方で、海外資本の流入や国内消費が活発化。急激な電力需要の増加に対応できず、2007年以降、供給不足が深刻化している。

蓋のソーラーモジュールで充電する(写真提供:Sonnenglas)

ソネングラス社のステファン・ノイビッグCEOはドイツ人だ。南アを旅行した時に、仕事のない若者が道にたむろしている姿を見たり、電力不足が起きていることを体験したりした。その光景がずっと頭をはなれず、帰国後も若者の雇用を生み出し、電力不足を解消するにはどうしたら良いかを考え続けたという。

ヨハネスブルグにある工場には、平均年齢25歳の若者70人が働いている。社会保険や年金などの福利厚生が受けられ、給与は南アの平均年収よりも高い水準にある。

2014年には「ソネングラス基金」を設立し、南アのスタッフへスキルアップや職業訓練の支援をしている。

美しさにもこだわり

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2020年10月26日(月)9:00

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