「走って、食べて、途上国支援」の旅

TFT東海支部メンバーと名大のTFTメニューをほおばる上村悠也さん(中央)

「しっかり走って、しっかり食べて、途上国支援するぞー!」

こんな気合を入れて自転車で42日間、全国4000キロの旅に出た大学院生がいる。旅先では寄付付きのヘルシーランチ「TABLE FOR TWO(TFT)」のメニューを食べまくるという、ユニークなキャンペーンだ。

自ら企画した旅に出たのは東京外国語大大学院総合国際学研究科修士2年の上村悠也さん(24)。国際協力に関心を持っていた2年前にTFTを知って活動に参加。昨年は大学での普及を進める「TFT大学連合(TFT-UA)」の代表を務め、現在はインターンとしてTFT事務局にかかわっている。

今回の旅は各地でTFT関連のイベントが開かれる10月16日の「世界食料デー」に向けて、「仲間の心に火をつけたい」と計画。自転車で毎日10時間走りながら自分の体を「カロリーオフ」し、学生食堂などで出されるTFTメニューを食べて「カロリーオン」。価格のうち20円がアフリカの児童の給食費などに充てられるTFTの仕組みから、「途上国支援の旅」を体現する。

20日に東京を出発した上村さんは、静岡を抜けて23日に名古屋市に到着。名古屋大学の食堂で、旅に出て初めてのTFTメニューを、TFT東海支部のメンバー約10人とともに味わった。学生が考案した名大のTFTメニューは野菜いため。ライス、みそ汁を合わせても約550キロカロリーのヘルシーさだが、上村さんは「肉がしっかり入っていて食べごたえがある。自転車で汗をかいてきた体にはうれしい」とほおばっていた。その後、学内で昨年9月に視察で訪れたウガンダの現状などを報告した。

「TFTのスタッフは遊び心のある人たちばかりで、こんな企画もやらせてもらえた。TFTのよさは『いま、ここでできる活動』。僕が各地を回ることで、一人一人の力が大きいんだということを伝えたい」

名古屋を後にした上村さんは、関西や九州、北陸を回りながら15ほどの大学を訪問。9月30日には東京に戻ってくるが、翌々日には20キロのチャリティーマラソンに参加する予定だという。(関口威人)

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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