小児外科医の吉岡秀人氏(47)が率いる途上国の子どもたちを救う国際医療団であるNPO法人ジャパンハート(東京・台東)が、国際看護長期研修の2012年度冬公募を始めた。
吉岡氏は1995年から1997年にミャンマーで医療活動に従事したのを機に、2003年4月から本格的に同国での医療活動に取り組み始めた。2004年4月、世界の「医」と「救い」を求める人々と自らの国の未来を共に豊かにする人々と双方向性の活動を行う組織として、ジャパンハートを設立した。
同法人のミッションは、「医療の無いところに医療を届ける」こと。
同法人ではこれまでに、ミャンマー・カンボジアなどで無償による医療活動を行う海外事業、看護婦としてのキャリアアップに重要なスキルを身につけることを目的として海外や国内僻地・離島における国際看護研修、東日本大震災の医療支援、がんを宣告された子どもをもつ家族の旅行に看護師や医師が同行する「スマイルスマイル事業」などを実施してきた。
吉岡氏は「日本発の世界医療団が生み出されたと想像してみたらどうだろう。日本人たちが、被災の国々に赴き、働いている姿を世界中の人たちが目撃する。多くの日本の若者が不遇な状況の人たちのために国内外を問わず、当たり前に働く姿。その時私たちは、安心してこの国の未来を任せていいと思えるはず」と語り、「傷つき、倒れる人がいたら、国籍・人種・宗教などの違いに目もくれずに、助けに行こう」と訴える。
国際看護長期研修の募集締め切りは12月27日(応募書類必着)。2013年4月もしくは7月に出発する。
実際に研修への参加者の話や、詳細を知りたい者には11月4日にJICA地球ひろば(東京・新宿)で開催される「看護師のための国際医療ワークショップ」への参加を呼びかける。(今一生)