結婚式を挙げようとすれば、ゲイやレズビアンであることを他人に初告白する必要が出てくるが、否定的な返答をされる恐れもある。式場やプランナーに相談したくても、奇異な目で見られてしまうのでは、と不安も大きい。両方の家族に真実を慎重に隠し続けたり、仕方なく記念写真を撮影したりしただけで済ませるカップルもいる。
日本の婚姻制度が同性カップルを対象としていないために、養子縁組や相続、制度外の嫡出子、賃貸物件の入居、保険など多くの法的な問題に困ってしまう。だが、これらの問題に関する相談や支援の公共サービスは充実していない。
Letibeeは、慶應義塾大学に通う2人の同性愛者、外山雄太さんと林康紀さん、そして同大学でプレゼンテーションの講師を務める樋栄ひかるさんが設立した。
彼らは、昨年から都内で開催されたイベントで事業プレゼンを行ったり、LGBT自身によるパレード「save the Pride」やジェンダー法学会などに参加したりしてきた。
活動家やドラァグクイーンへのインタビューも行い、現状を把握して当事者ニーズを拾い集め、社会に溶け込める形での挙式と人生設計の可能性を探ってきた。