■ 10カ国に人づくり拠点
安倍首相はまた、アフリカの産業人材を3万人育成する計画を打ち出した。この目玉となるのが、エチオピアやセネガルなどアフリカ10カ国に設立する「TICAD産業人材育成センター」だ。職業訓練のエキスポートをこの拠点に送り込む。
「アフリカの若者のための産業人材育成イニシアティブ」(安倍イニシアティブ)も立ち上げる。これは、日本アフリカ間のビジネスを将来担う優秀なアフリカの若者を、日本の大学・大学院へ留学させ、さらには日本企業でインターンの経験を積む機会を与えるもの。規模は、5年間で1000人。
このほか、国際協力機構(JICA)と海外産業人材育成協会(HIDA)がすでに実施している人材育成事業や、国費留学生制度なども活用する。
日本によるアフリカでの人材育成の成功事例として、安倍首相は「トヨタ・ケニア・アカデミー」を挙げた。トヨタがケニアに作ったこの学校は、JICAとの協力で、自動車整備、建設機械、農業機械などの技術者訓練を実施している。